市場とは、「自分の欲しいものにしかカネを出さない人の集まり」である。お情けでカネを恵んでくれる人などどこにもいない。 この「自分の欲しいものにしかカネを出さない」という「真剣勝負」が、市場の本質である。スポーツの試合と同様、それが「真剣勝負」だからこそ、みんなが欲しがるもの、必要としているものは何かを考え、いい商品やサービスを作ろうと努力する。そこから富や価値が生まれてくるのだ。 この「真剣勝負」は、「弱者救済」とは相容れないものだ。スポーツの試合で、相手に譲っていたら試合にならないのと同じだ。市場は「真剣勝負」の場であり、「自分の欲しいものにしかカネを出さない」というシビアな態度こそが「公正(フェア)」なのであって、それが富や価値を生み出す。 社会を成立させる上で「弱者救済」はもちろん必要だが、それは市場という「真剣勝負」の場にはそぐわない。市場の外でやるべきなのだ。 いまの日本の問題は