ギリシャ南西部の町、ピュロスの近くで発見された青銅器時代の墓、その主は「グリフィン・ウォリアー」と呼ばれている。遺骸と共にグリフィンの姿を彫った象牙の小板が埋葬されていたためだ。 「グリフィン・ウォリアー」の墓は、それ自体が「65年間で最重要となる発見」であるとギリシャ文化省は宣言している。しかし、それだけではない。 美術史観を覆すかもしれない副葬品があったことが発見されたのだ。 「グリフィン・ウォリアー」の墓と豪華な副葬品の数々 ピュロス近郊にあるオリーブの茂みの下から、約3,500年前の戦士の墓が発見されたのは、2016年の春のことだ。発見者はシャロン・ストッカー氏とジャック・デイヴィス氏に率いられた、シンシナティ大学の考古学チームである。 奇跡的に盗掘を免れたこの墓からは、完全な状態を保った骸骨と、3,000点を超える副葬品が発見されたのである。副葬品の中には、純金の指輪4つ、銀の杯