和歌山県海南市の和歌山下津港海岸で、直立浮上式津波防波堤浮上動作確認試験が実施された。(上から)浮上前、浮上途中、浮上後=28日午前、和歌山県海南市(本社ヘリから、竹川禎一郎撮影) 南海トラフ巨大地震などによる津波の発生時に、鋼管の列が海中からせり上がって壁になり波を食い止める世界初の「直立浮上式津波防波堤」の動作試験が28日、和歌山県海南市の和歌山下津港で行われた。 国土交通省によると、防波堤の鋼管は円柱の形で、直径約3メートル、最大の高さは約30メートル。ふだんは深さ約13メートルの海底にあるが、津波が発生すると二層構造でピストン状になっている鋼管内に高圧の空気が送り込まれ、内側の鋼管が10分程度で海面上約7・5メートルまで上がる。陸地に迫る津波を防いだり勢いを弱めたりする効果が期待されており、防波堤は港の入り口に幅約230メートルにわたって設置を検討している。 今回は動作試験用に完成