とり・みき マンガ家 熊本県出身。ギャグマンガをメインにしながら、エッセイコミックやストーリー物も手がける。94年『DAI-HONYA』98年『SF大将』で星雲賞、95年『遠くへいきたい』で文春漫画賞を受賞。 この著者の記事を見る
今回も、引き続きインドの話である。前回はインドで今も根強い「反工業化」の動きを指摘した。インドの反工業化の動きの背景には宗教的なものと、政治的なものがある。 自然との共生を尊び、資本主義には反対 宗教面で言えば、インドの主流を占めるヒンズー教は自然との共生が教義だから、基本的に生き物を大切にする。だから高速道路に牛が出てきても追い出さない。ゆっくりと勝手に出てゆくのを待つ。納期に遅れるとしても、それは別の問題。どうせ牛がいてもいなくても道路は渋滞しているのだから・・・。 ジャイナ教に至っては一切の生き物を殺すことを禁じている。私が教えている大学の留学生にジャイナ教の信者がいて、某団地に住んでいたのだが、近所からクレームがつきっぱなしだった。 それというのも、彼はゴキブリがいてもスリッパで叩くようなことはない。蚊取り線香も焚かず、ゴキブリホイホイも置かず、殺虫剤も撒かないので、自然にハエ、蚊
日本企業の課題としてよく指摘される、「グローバル企業への脱皮」 素材メーカーから電子デバイスなど部品メーカー、さらに、工作機械、自動車や精密機器メーカーなど、日本には世界中に商品を輸出し、売上の半分が海外市場という企業も少なくありません。 しかし、これらの企業が「グローバル企業か?」と問われた時、自信をもって「もちろん!」と言えるでしょうか? なかなかそうはいえませんよね。これはなぜなのでしょう? なぜ海外でも名の通った有名大企業さえ、世界からグローバル企業として認識されないのでしょう? 答えは、グローバル化しているのが「技術と商品」だけだから。反対にいえば「組織と人」が全くグローバル化していないからです。 日本人男性だけで構成される役員会、日本人で固めた世界各地の現地法人の責任者、日本の本社だけで行われる経営会議や研修、日本人だけに適用される給与テーブルや退職金制度・・・ たとえ世界中で
ヨーロッパ人が忙しくない3つの理由 2008年2月25日 社会ワークスタイル コメント: トラックバック (6) (これまでの 藤井敏彦の「CSRの本質」はこちら) 前回、マクドナルドの裁判を足がかりにして、管理職の範囲の問題や忙しさなどについて浅知恵を巡らしてみました。それにしてもですね、なんで日本人はこんなに疲れているのでしょうね。ワタシの勤め先はかつて通常残業省などと揶揄されたりしたところですが、今もあんまり状況は変わっていないです。 しかし、ブラッセルに赴任して欧州委員会の官僚を相手に仕事するようになった時、いや驚いたのなんのって。彼らの優雅なこと!昼は2時間かけてランチ。6時にはオフィスは無人状態。夏は一ヶ月間バカンス。おまけに給料ははるかに多い。ワタシ心に誓いました。来世も役人やるとしたらヨーロッパ人に生まれて欧州委員会に勤めようって。 ということで、当然のこととして何が彼我の
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