政府は25日の閣議で、太平洋の小笠原諸島・父島東方に位置する「小笠原海台海域」の大部分を日本の大陸棚と定める政令改正を決定した。海域は約12万平方キロメートルで、海底にはレアメタル(希少金属)などの海洋資源が期待され、開発に向けた調査を行う方針だ。施行日は7月20日。 松村祥史海洋政策担当相は25日の記者会見で、拡大した大陸棚について「本州の半分ほどの広さだ。天然資源の探索、開発の主権的権利を行使できるようになる」と意義を強調した。 政府によると、この海域にはレアメタルを含む鉱物資源「コバルトリッチクラスト」が確認されている。コバルトは電気自動車(EV)用電池などに用いられる重要鉱物。今後、資源エネルギー庁を中心に採掘に向けた調査を実施する。