が、2008年のリーマンショック以降、デフレが深刻化すると、スーパーやドラッグストアなどが目玉商品を100円未満に値下げする戦略を取り始め、価格競争力を失った。大創産業は今も業界首位の座を守っているが、国内の既存店は減収トレンドが続いているとみられる。 こうした中で、井上工業は量販店やドラッグストアなどにも販路を広げ、生き残りを図った。しかし、依然として最大の取引先だった100円ショップへの即納体制を整えるため、見込み生産が常態化。信用調査会社によると、その結果、在庫負担が膨らみ、資金繰りが逼迫した。負債が33億円超まで拡大し、今回の事態に陥ったという。 際立つセリアの躍進 100円ショップ業界では大創産業がかつての勢いを失い、3位のキャンドゥや4位のワッツも消費増税後の反動減から抜け出せないでいる。 一方で、2位のセリアの躍進が続いている。同社はファッション性の高い雑貨を低価格で販売する
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