前回のコラムで、強い工場をつくるためには売り方と造り方を連携させること、そして造り方と買い方を連携させることが重要だと説いた。こうした連携によって付加価値を高める活動が「サプライチェーンマネジメント(SCM)」だ。 SCMは、原材料の調達から顧客へ製品やサービスを提供するまでの全ての過程をビジネスプロセス全体として捉え、全体最適を図ることによって顧客に対する付加価値を高める経営管理の手法を指す。そして、調達から製造、販売までの製造業におけるSCMを工場で推進するための有効なツールが、生産計画の「見える化」だ。生産計画は工場の操業を管理するための重要な手段である。同時に、販売計画と調達計画につなげるために、部門間で連携を取る際の重要な共通言語になるのだ。 強い工場づくりのポイント まず、生産計画の基となる生産管理とは何かを確認しよう。JIS-Z-8141の生産管理用語には次のように記載されて
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