1940年代 スウィング時代の終焉 1930年代から続いたスウィング時代(Swing Era)も、第二次世界大戦が終結した1945~46年ごろになると急速に人気が衰えてしまいました。その結果、ビッグ・バンドのサイドメンたちは、(1)自分の今までのスタイルを捨ててビバップを学ぶか、(2)陳腐なディキシーランドを演奏するか、という二者択一の選択しかできない苦境に陥ってしまいました。ジャズの変革スピードがスウィング・スタイルの演奏者たちを追い越してしまったような感じでした。 一部には自分のアイデンティティに苦しむミュージシャンもいました。たとえばトランペット奏者のロイ・エルドリッジは、当時最も進歩的なミュージシャンだと自負していたのですが、彼の追随者であったはずのディジー・ガレスピーに追い越されてしまったのです。ディジーと比較して10年も時代遅れに聴こえるようになってしまったのでした。 エルドリ