常識に縛られない異才・奇才が未来技術を切り拓く。まさに今、日本に必要なのは、常識破り、型破りの発想ではないか!そこで、日本の異才・奇才を紹介する新連載。第一回は、神戸大学教授・塚本昌彦氏。“ウエアラブルの伝道師”と呼ばれる男だ。彼の人生観、キャリア観から、エンジニアの本質を探ってみたい。 塚本昌彦氏 神戸大学工学部教授 額に取り付けられているのはヘッド・マウント・ディスプレイ(HMD)。彼の目には、小型PCとつながったHMDのモニターが常にとらえられている。実験中の姿ではない。電車に乗るときも、食事をするときも、講義のときにも、一日のほとんどの時間を彼はこの姿で過ごしている。人呼んで“ウエアラブルの伝道師”。 僕は昔から、毎年いろんな予言をするんですよ。1997年は「5年後、みんながHMDを付けて街を闊歩するようになる」という予言をしました。「だから3年後には、僕も頭に付けています」と付