就農者の高齢化や減少で、日本の農業は労働者不足という深刻な問題を抱えている。一方、安価な外国産農産物との競争は激しくなるばかり。こうした課題の解決策として期待されているのが「ロボット技術」だ。ロボット技術の積極的活用により大幅な生産性の向上を図ると同時に、労働力を補うことを目指す。 フューチャアグリは、そうした農業用ロボットを開発するベンチャー企業だ。代表の蒲谷(かばや)直樹氏は大手事務機器メーカーを経て、2009年にトマト栽培農家に転身。2013年に会社を設立したというユニークな経歴を持つ。いわば門外漢である蒲谷氏が独自の視点で手掛けた低コスト小型農業用ロボット「栽培見回りロボット」や「自律移動台車ロボット」とはどんなものか。その特徴や今後目指す姿などを蒲谷氏に聞いた。 農業が抱える課題の一つは、これだけ様々な分野で技術革新が進んでいるにもかかわらず、労働生産性が数十年前と比較しても依然