東京タワー(東京都港区)で昨年9月、エレベーターの窓ガラス(厚さ6・8ミリ)を鉄板が突き破り、中にいた6歳男児がガラス片で負傷した事故で、国土交通省は28日、調査部会の報告書を公表した。設置後45年以上の滑車の老朽化でゴンドラをつるすワイヤロープが切れ、はずみでその周りの鋼板が落下した可能性が高いと結論づけた。 事故は特別展望台(地上250メートル)から大展望台(同150メートル)へ下降を始めた直後に発生。特別展望台の上方約7・5メートルにある機械室でワイヤロープを覆っている鋼板(重さ3・5キロ)が落ちてガラスを突き破り、男児は割れたガラス片で左手の甲に切り傷を負った。エレベーターは非常停止し、男児を含む12人が約2時間閉じ込められた。 報告書によると、機械室で鋼板を留めていたネジの一部が外れ、6本あるワイヤロープの1本も破断していた。破断の原因は、ワイヤロープと接触してエレベーターを動か