「多摩急行 綾瀬」と表示された東京メトロ副都心線のような赤茶色のラインが入った車両がやってきた。たまに営業運転中なのに「試運転」と日本語で書かれた車両も走る。とはいっても東京ではなく、インドネシアの首都ジャカルタの話である。 ジャカルタとその衛星都市をつなぐ鉄道網「KRLジャボタベック」 (KRL Jabotabek)では、日本からジャカルタに渡った東京メトロや都営地下鉄、東急、JRの車両などがカラーリングを変えて人々の足となっている。 ラッピング車両も走るが、日本人の感覚とは異なる色彩の列車もやってくる。日本でおなじみの車両だから、すでに日本人によるマニアックなKRLジャボタベックのサイトもあるし、日本語のWikipediaのページも写真混みで充実している。 以前は行先表示が「柏」行きや「快速 西船橋」行きのもあったが、今やおなじみの行先は「多摩急行 綾瀬」行きなどわずかになったようだ。