昔々あるところにおじいさんとおばあさん、なんて存在しない。チャック・ノリスか、それ以外かだ。 おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行ったのだが、チャック・ノリスの場合は山のほうから柴刈られに、川のほうから洗濯してくれと懇願してくる。 すると川上から小さな桃がドンブラコドンブラコと流れてきた。本当はすさまじく巨大な桃だったのだが、傍にチャック・ノリスがいたため小さく見えたのだ。 桃を持ち帰って割ってみると、中から赤ん坊が現れて大声で泣いた。チャック・ノリスがいる世界に恐怖したからである。 すくすくと育った桃太郎はある日、鬼退治へ行ってくると言った。チャック・ノリスが退治し忘れていたのが鬼しかいなかったからだ。 おばあさんは桃太郎にきび団子と武器の刀を手渡したが、チャック・ノリスはきび団子で鬼を殺す。 桃太郎は「日本一」と書かれた旗を掲げていた頃、日本は「チャック・ノリス」と書かれ