国内外からの観光客が集う京都・八坂神社前。休日の7日、古都に罵声が響く。「政府は朝鮮人を日本からたたき出せ」。「在日特権を許さない市民の会」(在特会)のデモ隊が、ヘイトスピーチ(差別的憎悪表現)を繰り返した。 デモは「勧進橋児童公園奪還行動5周年」と銘打つ。5年前、隣接するこの公園を授業に使っていた京都朝鮮第一初級学校(現・京都朝鮮初級学校)に、「不法占拠だ」と圧力をかけた。「犯罪者に教育された子」「朝鮮半島へ帰れ」などと拡声機で学校周辺での街宣活動を繰り返し、授業で公園を使えなくなった。 街宣差し止めを求める裁判で、京都地裁は2013年10月、学校周辺の街宣は「人種差別」と判断。約1226万円の賠償とデモの中止を在特会側に命じ、二審の大阪高裁も在特会の控訴を退けた。上告して争っている。