平日の朝に都内の駅にいると、目眩がしそうなほど大勢の人間が歩いていて、その人たちが何かしらの生産活動に励んでいると考えると、圧倒されるような気持ちがする。さらにこれから、機械化が進み、AIが多くの業務を肩代わりしてくれるようになるとさえ言われている。そうやって、様々なものが生み出され、改善されていくなら、今日よりも明日のほうがラクで豊かな世界になっていていいはずだ。ていうか、とっくに週2くらいの労働で暮らせるようになっていてもおかしくない。 でもそうなるどころか、むしろどんどん苦しくなっている気がする。みんな頑張って働いてるように見えて、何か根本的に間違ったことをやっていないか。そう考えたことのある人は少なくないのではないか。 そんな素朴な問いは、多くの人が抱くものであると同時に、世界の複雑さと日々の忙しさによって立ち消えてしまうものでもある。あるいは、何かしらの説明で自分を納得させてやっ