よみがえれ、井の頭池――。 水質が悪化し外来魚が増えた東京都立井の頭恩賜公園(三鷹市、武蔵野市)の井の頭池で、いったん池の水を抜いて、池底を天日干ししたり、外来魚を駆除したりする取り組みが始まった。「かいぼり」と呼ばれる事業で、都や地元自治体などは2017年の開園100周年に向けて、「かつてのきれいな池を取り戻したい」と話している。 事業を行うのは、都や三鷹、武蔵野両市、地元商工団体などでつくる「井の頭恩賜公園100年実行委員会」。06年の発足後、開園100周年に向けた取り組みを検討する中で、井の頭池の再生が大きなテーマとして浮上した。 都によると、井の頭池はかつて、湧水量が豊富で池底が見えるほどに澄んでいた。しかし、戦後、地下水のくみ上げなどが原因で湧水が枯渇。1963年から井戸水が供給されており、現在は8か所から毎日約4000トンの井戸水が送られている。それでも、供給量は昭和初期の湧水