2008年に発生した金融危機以降、アメリカの所得トップ1%を巡る論争が激しさを増している。トップ1%の所得の伸び率はそれ以外の層よりも顕著に大きく、また1%の中でも格差が拡大しているが、その伸びがそれぞれの層の生産性の伸び(あるいは限界生産)を反映しているかどうかが論争の主要部分である [1]現在の標準的な経済学の世界では生産性を反映した絶対的な格差はあまり問題にしない。 これについてアメリカ経済学会が発行しているJournal of Economic Perspectiveが特集を組んでいる [2]このジャーナルは一般のメディアと学界の成果を結びつけることが目的のため無料で読める。。今回はBivens & Mishelによる“The Pay of Corporate Executives and Financial Professional as Evidence of Rents in
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