’90年にデビューし、今年25周年を迎えるスチャダラパーのBose。ラジオや雑誌コラムでも活躍してヒップホップ界と世間の繋ぎ役を担う、RHYMESTERの宇多丸。2人に憧れてラップを始めたサイプレス上野。この3人に「’90年代以降の日本語ラップ史」をテーマに鼎談してもらったところ、「ヒット曲の重要性」についても語り合われることに。貴重な鼎談の一部をご紹介しよう。 上野:中1のときラジオで(スチャダラパーの)「今夜はブギー・バック」が流れてきたんですよ。もともとアメリカのヒップホップが好きだったんで、最初はバカにしてたんですけど、聴いてるうちに「あれ? かっけえな」って思って、一気にはまりました。『FINE』とか読んでシーンの空気を感じながら、ひたすら買ってましたね。渋谷に毎週行ってるみたいな。 宇多丸:やっぱりヒットは大事だよ。「ブギー・バック」がなければ、日本のヒップホップはもっと悲惨な