【ロサンゼルス=中村将】米カリフォルニア州グレンデール市に設置された「慰安婦」像をめぐり、在米日本人の団体が市に撤去を求めた訴訟で、州の連邦地裁が原告側の訴えを棄却する判断を下したことが4日、分かった。原告側関係者が明らかにした。原告側はさらなる訴訟も含め対応を検討するとしている。 連邦地裁は「原告が感じているとする痛みと、市が連邦政府の権限を侵していることの関連性が薄い」などとして、提訴を棄却したという。 原告側は、市は連邦政府が持つ外交権限を越権して像を設置しており、近くの碑文にある「日本軍が強制連行」「性奴隷にした20万人」などの文言は市議会で承認されていないとして今年2月、市を相手取り、像の撤去を求めて提訴した。これに対し市側は「この問題は外交問題ではなく、人権問題」とし、「像は市民の表現行為で、これを撤去することは表現の自由への挑戦」として、提訴取り下げを求めていた。 訴訟をめぐ