「新語って、毎年どのくらいの数が登場するものなんですか?」 これは、新語・流行語専門のフリーライターである筆者が、仕事で初めてお会いした方に「よく聞かれる質問」の一つ。そして筆者にとっては、答えるのが非常に難しい質問でもあります。学術用語からネット社会の俗語に至るまで、世の中では日々刻々と新しい言葉が生まれ続けています。そのどの範囲まで新語・流行語に含めて数えてよいのか。これが非常に悩ましい問題なのです。そもそも、誕生した言葉を漏れなく把握すること自体が非常に困難でしょう。 そこで筆者はこの質問に対してこう答えることにしています。「例えば『現代用語の基礎知識』は数万語レベルのキーワードを掲載しています。ですから国語辞典がカバーしきれない『今どきで重要なキーワード』の数もそのくらいでしょうね。ちなみに電子版の国語辞典である『デジタル大辞泉』は、最近2年で約2.5万語の新項目を加えたんですよ。