壁面を埋め尽くす謎の数字。東京都営地下鉄浅草線五反田駅のホームで見られる不思議な光景だ。青い手書きの数字が昨年秋から徐々に増え、壁いっぱいに広がっている。 都交通局によると、数字の正体は、劣化して浮き上がってきたタイル面の縦と横の長さ(単位はミリメートル)。駅が造られた1968年以来初めてとなる全面改修に伴い、書き込まれている。タイルをはがした後、耐火性のボードを貼って化粧直しをするため、数字は徐々に見られなくなるという。工事は電車が走らない真夜中に行い、完成は6月末の予定。 通勤で駅を利用している東京都大田区の会社員本多宏明さん(27)は「びっしりと数字が並び、迫力がある。新しくてきれいな駅も楽しみだけど、この光景が見られなくなるのも残念ですね」と話していた。(内田光)