印刷 火星探査機「マーズ・エクスプレス」の観測から存在が推定される大昔の火星の大洋(青く着色した部分)=欧州宇宙機関提供 欧州宇宙機関(ESA)は、30億年以上前に火星の表面に存在したと考えられる大洋の地図を発表した。火星を周回中の無人探査機「マーズ・エクスプレス」の観測から作図した。 現在、火星表面は寒く、水は主に氷で存在する。しかしマーズ・エクスプレスのレーダーで火星の北半球を観測したところ、氷を多く含むと考えられる堆積(たいせき)物が広い範囲で見つかった。これらの氷は火星が温暖だった40億年前ごろや地熱の放出が多かった30億年前ごろには解け、大洋を作っていたらしい。 大昔の火星に液体の水があったらしいことは、浸食地形などからこれまでも推定されていた。