今まで日本では「平均をめざすこと」が、 社会で生きていく上での「最強」の方法だった。 1つには、出すぎず、へこみすぎず、 みんなと同じという一体感からくる、 社会の摩擦を最小限にしてスムーズに世渡りができるという意味。 もう1つは、何か特定のものにベット(賭ける)するより、 平均を狙った方が確実にリターンが得られやすいということだ。 特徴をつけすぎてごく少数のマニアに売るより、 万人受けを狙った方が売上高の規模拡大が着実に見込めるみたいな、 そんな話だ。 それは企業の商品・サービス戦略だけでなく、 日本人の生き方にも色濃く根づいていた。 特異なことするより無難にいけみたいな。 でももうそれでは生き残れない時代に変わってきている。 平均主義が成功するには、 同質な価値観を持つ人間が、 右肩上がりで増え続けることが大前提だからだ。 そう、高度成長期のように。 しかし日本は、いや日本だけでなく先