妻は、悲しんだり喜んだりする感情が薄い。ほぼ無いといっても言いぐらいだ。 結婚してから10年以上になるが、涙を流しているのを見たのは1回だけ。 おいらが結婚して仙台から静岡まで嫁を連れていくときに、途中の福島のホテルで夜に「帰りたい」と言って泣いた。 それだけ。しかもそれもほんの10秒程度で、すぐにいつもの嫁に戻っていた。 喜んでいる所さえもほとんど見たことがない。 ----- 妻は実は苦労人だ。 小さいころ両親が離婚し、父親側についたが、父親も飲んだ暮れで女遊びや博打がひどく 多額の借金を抱えている。 おいらの会社がだんだんと大きくなってくると、何度も無心をしてくるような輩だ。 そんな状況だから嫁は学生時分から兄弟3人を半ば養っていたに近い。 ----- おいらが出会ったときは、おいらの勤め先で出会ったのだが、 そのとき早朝バイトの後、うちでのバイト、夜中のバイトと いつ寝てるんだ、とい