昨日、妹の彼氏であるY氏が家に遊びにきた。 なんでも、父が箱買いしたトウモロコシ茶を妹がおすそ分けしたとかで、そのお礼にわざわざ手土産をぶら提げて参上した。 たかがペットボトルのお茶程度で、家に上がりこんであいさつをする、というのはいささか大仰な気がする。おそらくY氏の本当の目的はお礼を言うことではなく、うちの両親に直接会って「娘さんとお付き合いしています」と真正面から告げることにあったんだろう。 兄である僕は29歳の真正童貞なのでその辺りの機微には疎いんだけれど、Y氏は御歳37歳で、妹とは十近く歳が離れているから、交際する上で不安や焦燥感があるんだろう。そうでなければ、交際一年未満で彼女の実家にあいさつに来るとは思えない。 自分が年上の「オジサン」であるという自覚があるからこそ、不安なのだ。いつ妹がほかの若い男になびくか知れたもんじゃないし、家族からも「そんな年配と付き合うな」と釘を刺さ