日本中央競馬会(JRA)が主催した競馬レースで、むちの使い方が波紋を広げている。といっても、ふるったのは騎手ではなく、JRAの職員。むちを入れられた馬はトラウマからか、年が明けても出走できず、競馬雑誌も問題を取り上げた。 昨年11月30日、京都競馬場であった重賞レース「京阪杯」。ファンファーレが鳴り、18頭がスタート位置へ。だが、ローブティサージュ(牝〈めす〉5歳)が後ろ脚を蹴り上げてゲート入りを拒み、興奮状態になった。2012年にGIレースを制した経験もある馬だ。 ゲート入りを管理するJRAの発走委員がむちで後ろ脚辺りを数回打った。馬はさらに後ずさりした。三浦皇成(こうせい)騎手(25)が馬を下りると落ち着きを取り戻したが、発走委員はさらに脇腹付近を打った。 馬は目隠しされて何とかゲートインしたが、14着と惨敗。レース後、三浦騎手は「『目隠しすればすぐに(ゲートに)入る』と伝えたが、聞い