永田町が「小沢新党」の行方に目を奪われている間に、政府は「日本再生戦略」なる報告書の原案を決めた。消費税引き上げへの努力目標となる2020年までの平均名目成長率3%実現を目指す、野田佳彦政権の「成長戦略決定版」という位置づけだ。 報告書は本体だけで全部で119ページと分厚い。それ以外に「叡智」「繁栄」「幸福」「平和」と名付けた4つのフロンティア分科会の報告、さらに同時並行で進んでいたデフレ脱却等経済状況検討会議第一次報告、参考資料もある。 国家戦略室が事務局となって野田首相を議長とする国家戦略会議がとりまとめたが、実際に作業をしたのは官僚である。これくらい大量の文書をまとめるとなると、さぞかし役所は大張り切りのねじり鉢巻きで作業を進めたことだろう。 ところが肝心の中身はどうかといえば、これがさっぱりだ。まるで余計な脂肪たっぷりのステーキを食べさせられたような感じである。とても全部は紹介しき