【金子元希】陸上自衛隊が使用する爆薬や火薬の保管状況を会計検査院が調べたところ、国内の会社に預けている分で帳簿と在庫の数が合わないなど、ずさんな実態が見つかった。検査院は、約88億円分の弾薬類の管理が不適切だとして陸自に改善を求める方針だ。 問題があったのは、陸自が使用する弾薬類を製造・保管する大手1社。陸自は基地内に入りきらない弾薬類を、専用の火薬庫を持つ業者に預けている。 物品管理法は国の物品を保管する場合、数量や状態を適切に把握するよう定める。また火薬類取締法と武器等製造法では、弾薬類の数量や出入りを帳簿に正しく記録する必要があり、定期的な自主検査も求められている。 ところが、検査院が陸自の弾薬類を保管する国内の複数業者を調査すると、1社で帳簿と在庫の数量の多くが一致せず、帳簿に記載はないのに現品が残っているケースがあった。帳簿の日付などの誤記も相次いで見つかった。この会社は、