橋下徹・大阪市長が代表を務める「大阪維新の会」の市議団が議員提案を予定している「家庭教育支援条例案」に批判の声が広がっている。条例案は、児童虐待や子どもの非行などを「発達障害」と関連付け、親の愛情不足が原因とする内容だが、医師や保護者らが「根拠がない」「偏見を助長する」と猛反発。発達障害の子どもを持つ保護者らの13団体は7日午後、議会を訪れて提案中止を求める考えで、市議団も5月議会での提案見送りを決めた。 条例案は今月1日、維新市議団が公表。児童虐待が相次ぐ現状を踏まえ、家庭教育の支援や親に保護者としての自覚を促す目的で作られた。「親になるための学びの支援」「発達障害、虐待等の予防・防止」など全5章、23条から成る。 しかし、発達障害について「乳幼児期の愛着形成の不足」が要因と指摘し、「伝統的子育て」によって障害が予防できるなどと言及した条文に批判が続出。高田哲・神戸大大学院教授(小児神経