安倍晋三首相は8日の参院予算委員会で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に関する答弁で「粛々と進めている」と発言した。翁長雄志知事の反発を受けて菅義偉官房長官が「粛々」との表現は封印すると6日に宣言したばかり。首相がわずか2日で踏み外した形で、沖縄側の反発が予想される。 予算委では「日本を元気にする会」の松田公太代表が、「辺野古基地設置法」を国会で可決し、最終的に名護市の住民投票に掛けることを提案。首相は「安全保障は政府が責任を負うのは当然だ」と強調した上で、「既にある法令にのっとって粛々と進めているわけで、上乗せして法律をつくる必要はない」と答えた。