2011年7月、生活保護の受給者数は205万人と、1950年の現行制度発足以来、最高となった。生活保護と言う制度は常に批判にさらされてきた。ポイントは大きく2つの点に集約できる。(反貧困ネットワーク事務局長:湯浅誠) 制度への批判 ①「ムダ」の問題 ②「甘え」の問題 ①は制度を悪用する人の問題 ②制度そのものの問題と言える ムダの問題については、生活保護費の半分以上を占める医療費の1/4は、精神疾患を持つ生活保護受給者の入院費。これに約3000億円以上が使われている。 日本の精神医療は「先進国」中、入院患者の比率が高いことで有名です。諸外国同様に退院促進が進めば、生活保護医療費も大幅に削減される。 また、引き取り手のいない単身高齢者の「社会的入院」など、地域福祉の貧困が医療費の増大をもたらしている面が大きく、多分に改善の余地がある。 また、「甘えの問題」とされているこ