「国の信用に関わる」「空港のセキュリティーを損なう」――。メール共有サービス「グーグルグループ」で、空港の内部が全世界に丸裸になっていたことが明らかになった。 運営するグーグル自らのずさんな情報管理が露呈し、空港関係者らは対応に追われた。専門家からは、グーグルが自らのサービスを使いこなせていない「危うさ」を指摘する声も聞かれた。 「これは、なんだ」。中部国際空港会社幹部は10日、4階建ての旅客ターミナルビルの設計図を見て、約20秒沈黙した後、うめいた。「立ち入りが制限されている保安区域まで出ているのは大問題。間違いなく空港のセキュリティーを損なう」。その後、すぐにグーグルに対し、メールを非公開にするよう求めた。 記者は10日、この設計図を手に空港内を歩いた。通路や扉、トイレ、空調機室といった名称が書いてあり、複雑な構造のターミナルビルの造りが簡単に頭に入った。 通路を進むと、施錠された鉄製