僕がレギュラーを務めていたNHKラジオの番組の最後のゲスト(というのも僕が3月いっぱいで降板したから)が、俳優の山崎一君だった。はじめて山崎君と舞台を一緒にやったのは1990年の『遊園地再生』だ。その後も『ヒネミ』の再演などにも出演してくれたが、ラジオに来たとき、なぜか94年に上演した『砂の国の遠い声』の台本を手にしていた。砂漠を監視するという、ほとんど意味のない仕事に従事する「砂漠監視隊」の話だ。 ケラリーノ・サンドロビッチ君がその作品についてTwitterで次のように書いてくれた。 傑作。/記憶が確かなら、宮沢章夫氏の砂漠監視隊シリーズは、ラジカル・ガジベリビンバ・システム「亜熱帯の人」にスケッチのひとつとして初登場後、同ユニットの最終作「砂漠監視隊」、遊園地再生事業団の「砂の国の遠い声」「砂の楽園」そして第一期遊園地再生事業団最終作「砂に沈む月」の全5作。 そして山崎君は台本を開いて