福井県にある関西電力大飯原子力発電所の3号機と4号機について、周辺住民などが「安全対策が不十分だ」と訴えた裁判で、福井地方裁判所は「地震が起きた時に原子炉を冷却する機能に欠陥がある」と指摘し、原発から250キロ圏内の166人について訴えを認め、関西電力に対し、運転を再開しないよう命じる判決を言い渡しました。 東京電力福島第一原発の事故のあと、原発の運転再開を認めないという判断は初めてで、原発の安全性を巡る議論に影響を与えそうです。 福井県にある大飯原発の3号機と4号機は福島第一原発の事故のあと、おととし運転を再開しましたが去年9月に定期検査に入り、現在運転を停止しています。 裁判を起こした周辺住民など189人が「耐震設計の基準となる地震の揺れの想定が甘いうえ、原子炉の冷却方法などの安全対策が不十分だ」などとして、運転を再開しないよう求めていました。 これに対し関西電力は「安全上問題はない」