国産ワープロソフト「一太郎」に下った「特許侵害」と「製造販売の停止」という法の裁き(関連記事参照)。当面は現状通りの販売が続くが、ソフトウェア業界やユーザーに与えた衝撃は大きい。訴訟の経緯や争点などをまとめた。 経緯 問題となった特許「情報処理装置及び情報処理方法」(特許番号第2803236号)は松下が1989年10月に出願し、1998年7月に登録された。 2002年11月、松下はジャストのソフト「ジャストホーム2家計簿パック」を搭載したソーテック製PCが同特許を侵害しているとして、ジャストとソーテックに対し、PCの販売差し止めを求める仮処分を申請。その後ソーテックが同PCの販売をとりやめたため、松下は申請を取り下げた。 ジャストは2003年8月、ジャストホーム2が松下の特許権を侵害しておらず、特許法に基づく差し止め請求権が松下にないことの確認を求める訴えを起こした。東京地裁は2004年8