「Officeファイルが開けません」 XP以上に残念な金融機関の言い訳:萩原栄幸の情報セキュリティ相談室(1/2 ページ) 前回はサポートが終了したWindows XPを使い続けようとする金融機関の実態を紹介したが、今回はそれ以上に残念なOfficeの利用実態を紹介したい。 昨年、近畿地方のある中小金融機関で一時的に作業をした。主に定款や約款、就業規則などを基に作成された誓約書(弁護士のリーガルチェック済み)について、セキュリティの観点で検査などをしてほしいという依頼であった。その作業報告書をメールで送付すると、先方からこういう電話をいただいた。 「萩原さん、これの形式では読めません」 こうした指摘は時折ある。「分かりました。それでは拡張子を『doc』にして再送します」と答えて、ファイル形式をdocxからdocにして再送した。ところが、さらなる電話で担当者は驚くことを言われたのである。 「