TOKYO人権 第43号(平成21年9月9日発行) 特集 「ホームレス」襲撃事件は子どもたちの“いじめの連鎖” 1983(昭和58)年の「横浜浮浪者殺傷事件」を発端に、現在も子どもや若者たちによる「ホームレス」襲撃事件は全国各地で起きています。東京都でも今年2月と5月、連続して江戸川区内で中学生による襲撃事件が発生。世間では加害者の残虐性ばかりにスポットが当たる中、野宿者と子どもたち双方の視点から現代社会の闇に光を当てて「ホームレス問題」に取り組むルポライターの北村年子(きたむらとしこ)さんに、お話をうかがいました。 自分を肯定できない「生きづらさ」が「いじめ・襲撃」を生む 1962年、滋賀県生まれ。ルポライター、ノンフィクション作家。 1987年、デビュー作『少女宣言』(長征社)が話題を呼ぶ。以後、女性・子ども・ジェンダーをおもなテーマに取材・執筆活動を進め、近年は「いじめ」「野宿者問