キックオフの2時間前。酒に酔った30代の男たちが、1階通路に集まっていた。3月8日午後2時すぎ、快晴の埼玉スタジアム。Jリーグ浦和レッズのサポーター集団「ウラワボーイズ・スネーク」の3人だ。本拠地開幕戦だった。 縦70センチ、横2・5メートルの白い布と、スプレー缶を持ち込んでいた。コンクリートの床に敷き、黒い文字で、英語を吹き付けた。 JAPANESE(ジャパニーズ) ONLY(オンリー)
![「ジャパニーズオンリー」店にも 貼り紙に傷つく外国人:朝日新聞デジタル](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/628173d54412ac8c11f1484de41967bc9c25137b/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fwww.asahicom.jp%2Farticles%2Fimages%2FAS20140427001051_commL.jpg)
キックオフ2時間前、浦和美園駅に到着。駅の構内はまるで平日のように閑散としていた。埼玉高速鉄道の線路沿いの道を歩きながら、埼玉スタジアム2002を目指す。途中、すれ違うのはサッカーとは縁遠そうな地元民ばかり。まるで日本代表の前日練習を取材にいくような気分だ。なるほど、これが無観客試合の雰囲気というものか。 およそ熱心な浦和ウォッチャーとは言えない私だが、今回の浦和レッズと清水エスパルスによる無観客試合については、しっかりこの目に焼き付けておきたいと思っていた。私がこの試合で確認したかったのは、ただひとつ。それは「無観客試合という制裁の妥当性」である。3月13日、Jリーグは「JAPANESE ONLY」という横断幕が人種差別であったと判断。横断幕を試合終了時まで撤去しなかった浦和に対し、けん責および国内初となる無観客試合という重い制裁を課すことを発表した。この決定について、サッカーファンの間
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