日本分子生物学会は3月11日、不自然な点が複数指摘されている「STAP細胞」論文への撤回を視野に入れた適切な対応と、事態を招いた原因の検証・報告を理化学研究所に対し「強く要望」する大隅典子理事長名の声明を発表した。 英科学誌「Nature」に投稿された新型万能細胞「STAP細胞」に関する論文に不自然な点が複数指摘されている問題に対し、(1)データに欠点が多く、結論が科学的事実に十分には担保されていない、(2)多くの作為的な改変があり、「単純なミスである可能性をはるかに超えており、多くの科学者の疑念を招いている」──と指摘。「当該研究の重要性は十分に理解していますが、成果の再現性は別問題として、これら論文に対しての適正な対応を強くお願いします」としている。 またSTAP細胞の研究主体となった理研に(1)Nature論文に関する生データの即時・全面的な開示と、撤回や再投稿などを含む迅速かつ適切