氷の結晶によって屈折した太陽の光が、雪をかぶった稜線の上で弧を描いている。ニューメキシコ州レッドリバーで撮影。(PHOTOGRAPH BY JOSHUA THOMAS) まるで空に浮かぶダイヤモンドだ。これは米国ニューメキシコ州レッドリバーで、雪景色とともに撮影した虹のような光の弧と柱である。大気中の上層で太陽の光が氷の結晶と衝突すると、このような乱反射が生じる。 小さな氷の粒子がさまざまな方向に光を曲げたり屈折させたりして、光の弧や円、柱を描き出す。氷晶の形や配置、そして気温によって、目に見える現象が微妙に変化する。 写真中央、稜線の真上でまぶしく光る縦長の塊は、太陽柱と呼ばれる。気温が低いほど光が強くなる。 太陽柱を囲む光の輪は内暈(うちがさ)。内暈はよくある現象で、太陽を中心とした視半径22度の円として見える。内暈をつくり出すのは六角形の氷晶だ。 太陽柱の右にも、まぶしい小さな塊があ