御嶽山(長野・岐阜県境、3067メートル)の噴火で犠牲になった55人のうち、20人が頭部や首に噴石が当たって死亡したことが9日、検視に関わった医療関係者への取材で分かった。いずれも即死だったという。 【写真特集・御嶽山捜索】防毒マスクの機密性をチョックをする消防隊員 ◇撮影し逃げ遅れも この20人以外の死因は、34人が頭や胸など複数箇所に噴石が当たるなどした外傷性ショック死や多発外傷の疑いという。他の1人は気道熱傷だった。 複数の医師が毎日新聞の取材に応じた。 10人近くの検視を担当した医師によると、7〜8割の人が後頭部や背中に致命傷を負っており、噴石から遠ざかろうと逃げたり、地面に伏せたりしていたことをうかがわせる。小石が頭蓋骨(ずがいこつ)を貫通し、頭部に1円玉大の傷が残っていたケースもあった。医師は「たとえヘルメットをかぶっていても助からなかったと思う」と話す。 この医師が