説得力が求められる時代ということで、ロジカルシンキングとか論理的コミュニケーションの技術とかがもてはやされているが、そうした論理面のスキルがこれほど流行っても、いまだに説得力が身につかないと悩んでいる人が圧倒的に多い。 それはなぜかといえば、人間は理屈よりも気持ちで動くからだ。 (1ページより) 『心理学者が教える 思うように人の心を動かす話し方』(榎本博明著、アスコム)の著者は、そう言い切っています。つまり、いくらスキルを身につけたところで説得はうまくいかない。だからこそ、人間すべてに共通する心理法則に基づき、説得の技術を伝えるために書かれたのが本書だというわけです。 書かれていることは、どれも心理学の実験によって科学的に実証されたものばかり。第1章「このキラーフレーズが、人の心を動かす」から、いくつかをご紹介します 1.「話だけでも聞いてください」 セールスマンから「話だけでも...」