11月15日午前0時に解禁される仏ワインの新酒「ボージョレ・ヌーボー」が、品不足により例年より値上がりする懸念が出ている。原料となるブドウの収穫量が、天候不良による不作で想定の半分程度と「史上最悪」(仏ボージョレーワイン委員会)になったため。輸入業者は、注文に応じた量を確保できるか気をもんでいる状況だ。 仏ボージョレーワイン委員会によると、原料となる仏ボージョレ地方のブドウ、「ガメイ種」の収穫量は、最盛期の9月下旬でさえ、例年の半分以下という。最大の原因は天候不順で、夏場は低温で、雹(ひょう)が降ったほどだった。 ただブドウの品質そのものは、「よく熟すことができて健全」(仏ボージョレーワイン委員会)で、新酒の仕上がりは例年並みのうまさになるとみられるだけに、「供給量が逼(ひっ)迫(ぱく)することが心配される」(同)という。 このため、日本にボージョレを輸入する大手メーカーの輸入計画は、前年