月内退陣の秒読み段階に入った菅直人首相の「勝手気まま」な言動が際立っている。19日夜には、東日本大震災復興支援の慈善事業として開催されたサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」の試合を観戦。18日には省エネルギー技術を駆使したモデル住宅を視察し「楽しかったよ」と述べる自由な生活ぶりだ。一方で、相変わらず答えたくない記者団の質問には口を閉ざし続けている。 東京・国立競技場。「なでしこジャパン」が開始早々、先制点を挙げると、首相は身を乗り出して拍手した。枝野幸男官房長官も観戦。危機管理責任がある首相と官房長官がそろってスポーツ観戦するのは異例だ。試合前、ピッチ上の選手たちと握手する首相に、スタンドから「帰れ!」とヤジが飛ぶ一幕もあった。 退陣の意向を明言した10日以降の首相は、その日から3夜連続で側近議員や伸子夫人らとの会合を重ねるなど羽をのばした。 17日は、平日なのに官邸に入ったのは午後1