飯島勲内閣官房参与の訪朝は、北朝鮮が数ヶ月前から誘ったもので、平壌で行われた会談などは全面的な北朝鮮ペースだったことがわかった。関係筋によると、ナンバー2の金永南・最高人民会議常任委員長との会談には在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)などの対日工作部署の幹部が同席しており、飯島氏は北朝鮮の「言い分」をたっぷり吹き込まれたようだ。政府は飯島氏から報告を聞いたが、この訪朝を受けての日朝交渉の具体的な動きはない。飯島氏は北朝鮮の「日朝接近」演出に利用されただけとの指摘も出ている。(久保田るり子)朝鮮労働党の対日工作機関、統一戦線部幹部が飯島氏の会談にぴったり同席 今月16日、飯島氏が平壌の万寿台議事堂で会談した金永南・最高人民会議常任委員長氏は、金日成主席時代からの重鎮で序列ではナンバー2に位置する。訪朝した外国要人と面談する最高位の「国家元首」に当たるが、実際は形式的な地位で政治的実権や権力は全く