1913年建築の京大「吉田寮」。そこでいま、寮生と大学がおおもめしている。耐震強度に問題のない新棟の住人も含む全寮生に9月末までの完全退去を求めている。なぜこんな事態になっているのか。背景にはゴリラ研究の第一人者である山極寿一京大総長以下、学生をゴリラ以下に扱う大学側の体質が見え隠れする。 京都大学総長・山極寿一氏はゴリラ研究の第一人者 京大の公式ホームページ内にある総長スペシャルサイト「総長、本音を語る」には、こんなメッセージが掲載されている。「学生と教員が一緒になって『おもしろいこと』を発想する。それも全力で真剣に。それをずっと実現し続けられる京都大学にしたい!」。 これが総長の本音であるならば、いまの吉田寮の状況の矛盾を認めているということか。それとも本音と見せかけた建前か。ここ数年、京都大学は吉田寮存続の意思を蔑ろにしてきた。自治寮ならではの文化が生まれ、著名人も輩出してきた吉田寮