「お前は寄生虫だ」。かんぽ生命保険の不適切販売問題に関する特別調査委員会が18日公表した報告書では、営業目標(ノルマ)を達成できなかった社員へのパワハラが横行していた実態が明らかになった。成績至上主義で郵便局長が不適切行為を黙認していたほか、こうした営業手法を共有する勉強会まで開くなど、組織ぐるみと受け取られかねない実情も浮き彫りになった。 【図解】かんぽ生命の不適切契約問題(2019年7月) ノルマ未達者には「どう喝指導」が繰り返された。朝礼など他の社員がいる場でののしられ、その場で泣きだす女性社員もいたという。「土日休んで平気だったのかと詰問された」「部長から職場全員の前で謝罪させられ、精神的に追い詰められた」との証言も得られた。 調査では不適切営業で高い成績を挙げる社員を厚遇していたことも明らかになった。ある社員は「(好成績の)不適切販売は黙認され、局長は問題行為に気付いても注意でき