学校に通うのは自分の分身である「アバター」。直接登校せず、インターネット上の仮想学校で学ぶ教育システム「サイバー学習国」を、千葉市の通信制高校が来春から採り入れる。3年で高校卒業の資格を得られる。不登校や引きこもりの子どもが、学校に行くきっかけにしたいという。 関西に住む女性(43)は、インターネットで見つけたサイバー学習国に引かれた。小学5年の次女が約1年前から不登校。これなら「登校」できるかもしれないと思ったからだ。 物事に興味を示さなくなっていた次女が「ここ、行ってみたい」と目を輝かせてパソコンの紹介動画に見入った。だが小学生は対象外。取り寄せた資料を見ながら、次女は「何で小中学校がないの」と残念がった。 サイバー学習国を始めるのは私立明聖高校(千葉市中央区)で、2000年に開校した通信制の学校だ。在籍生徒約490人の中には、小中学時代に不登校や引きこもりの経験者も少なくないという。