主人が残した遺産5千億円が使い切れないので、どなたか使っていただけませんか――。10日付の主要全国紙にこんな一面広告が載った。広告にはどんな意図があったのか。出稿した女性に話を聞いた。 広告を出稿したのは、都内に住む30代の女性。10年前に男性実業家と結婚したが、その5年後、男性はアントベアに襲われて死亡。多額の相続税を支払ったが、それでもなお現金だけで約5千億円ほどが遺産として手元に残ったという。 「こんな大金をどう使ってよいか分からず、どなたか親切な方、できれば若い方に受け取っていただこうかと思いつきました」 女性は夫の遺産整理が済んだ2016年ごろから、不特定多数に「お互いのニーズに合致しそうだと思って連絡してみました。先立った主人の遺産【5000億円】を使っていただけませんか」という件名のメールを送り始めた。送信したメールは3年間で計1千通にのぼる。 だが、大半は返信がなく、返って
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