職人と作家の違い…賛否ありそうなテーマだがあえてそこを論じてみたい。 職人は、英語ではcraftsman 、フランス語ではartisan、ドイツ語ではmeister… 英語のcraftsmanにはアーティスト的なニュアンスがやや薄いように思うが、artisan や meister には所謂アーティストたる作家と職人との別が希薄なように思う。これは、モノを作る人を敬う思想に起因しているのではないかと思うのである。 日本語で言う作家さんは、自ら意匠を決めて自ら制作する人をさすのであって、職人とは区別するように思う。もちろん日本においても、伝統的な職種においては、作家のように意匠を決めて制作する人であっても作家と呼ばず職人という。たとえば陶芸家や友禅染などの染物、西陣などの織物や杜氏を始めとする酒造りなどだ。 ここにはドイツのマイスター制度と同じ、職人を敬愛するモノづくり日本の精神がある。 では